Yamakawa Laboratory
Department of Modern Mechanical Engineering
School of Creative Science and Engineering
Waseda University

Research

研究紹介
山川研究室の研究領域は多岐にわたっています。
ここでは各研究の概要を順次紹介していきます。

宇宙用インフレータブル構造物の展開制御に関する研究
 宇宙用インフレータブル構造物とは、膜状構造物を地上において小さく折り畳み、宇宙空間でガス等の内圧により膨張展開させ、 所望の形状を構築する近年注目されている構造物である。
 本研究室はインフレータブル構造物の中でも宇宙用アンテナなどの利用が考えられている円筒状のインフレータブルチューブについての研究を行っている。 インフレータブルチューブ展開時に生じる反力に着目して研究を行っており、本年度はインフレータブルチューブの収納方法(折り畳み方)の違いによるそれぞれの展開特性について明らかにし、反力を抑え、安定した展開挙動を確保できる展開制御、収納方法などを考案することを目標として研究している。


自動車におけるコンパティビリティを考慮した最適設計
自動車事故の被害を抑制する方法として,センサなどを使用した技術で事故を未然に防ぐアクティブセーフティがあり近年研究も盛んであるが, 実際に事故が起こった際の被害を軽減するパッシブセーフティも同様に重要視すべきものである. そのパッシブセーフティに関し,自車乗員のみならす相手車乗員までも保護することを目的とした衝突安全性として,「コンパティビリティ」(共存性)の考え方が導入されつつある.
本研究では,2台の自動車が衝突した際に両車の加害性と被害性を等分にするような,車体の重量配分や形状などの最適な構造設計を考える.


植物型ロボットの開発・研究
近年開発されているロボットは、エネルギーを消費して機械的動作を行う「動物型ロボット」が主流であるが、本研究ではこれまで着目されなかった「植物」をテーマに選び、植物の機能の再現と、本来植物にはない別の機能の付加を目的とした「植物型ロボット」の開発を行っている。 植物型ロボットは花、根、葉といったモジュール単位での開発・改良を行っており、今年度は花及び根モジュールの改良を行っている。 具体的には花モジュールは昨年度までに開発されたものを利用し、センサの反応による自動制御を行った。 根モジュールは、土を掘る主根の動作機構にボールネジを用い、小型化・高効率化を実現した。


生物系および機械系における冗長性に関する研究 その1
現在,生物の機能を超越した機械製品は多く誕生しているが,総合的なシステムとしては生物が機械に勝っていおり,「生物の形態と機能の調和」から機械工学が学ぶ所は多くある.つまり,生物が進化の過程で獲得してきた,定量化しにくい特性について,物理的・工学的側面から解釈を与えることは非常に有用である.そこで山川研究室では生物の持つ“冗長性”に着目し,研究することで,ロボットの開発・機械設計制御などに役立てることを目的としてきた.  本年度は,従来当研究室で継続的に研究された,人体の持つ冗長性の中でも特に人体の腕部に存在する二関節筋に着目し,その有用性と機能について研究している.


生物系および機械系における冗長性に関する研究 その2
機械工学の誕生以来、人類は生物の持つ優れた特性に対して特別な関心を持ち続けてきた。航空機の翼が鳥の翼の形状を応用しているのがその最たる例である。 このような定量化しにくい特性の1つに冗長性が挙げられ、将来のロボットだけでなく、医療やスポーツの領域にも応用できることが期待されている。 本研究では、人間の腕部の筋肉に着目し、一関節筋と二関節筋の関係やエネルギ効率について考察していく。 また、本年度より、写真に示すような人間の腕部を模したロボットを作製し、動作のシミュレーション解析を行い、考察を行う。アクチュエータには空気圧人工筋肉を用い、人間の腕の動作に近い動きを実現させる。


生物系および機械系における冗長性に関する研究 その3
古代より,生物の形態と機能の調和には人々の関心が強く寄せられてきた.生物の動作には感覚的で定量化しにくい特性を多く有しており,その中、冗長性は通常の機械には見られない特徴の一つである.冗長性について、物理的・工学的な側面から解釈を与えることはロボット工学などの機械の設計や制御にとって非常に必要性の高いことである. 本年度の研究では、人間の前腕部の方形回内筋と円回内筋に注目し,前腕モデルを作製し,実際の人間の動きに基づいた前腕部の動きを再現しながら、冗長筋の有無による違いを比較・検討することである.これらの結果により,前腕部の筋肉の冗長性を考察する。


宇宙ステムインフレータブル構造の研究
臓器の解析・ナビゲーションシステムに関する研究
小型衛星の振動制御に関する研究
電気粘性流体を用いた宇宙用受動制振装置
自動車の衝突に対する強度部材の最適化に関する研究
振動コンベアの開発設計
耐震脱線防止システムに関する研究
学生用フォーミュラーカーの構造設計
宇宙用インフレータブル構造物の展開挙動が衛星へ及ぼす影響
新しいインフレータブル構造の研究
樹脂製品の開発